ピル外来
ピルは経口避妊薬とも言われ、高い避妊成功率を誇っています。しかし、実はその効果は避妊だけにとどまりません。重い月経痛や月経前緊張症(PMS)、大人にきびなどにも効果が認められ、さらに旅行や大事なイベントなどの時の月経移動にも効果があります。
当院では、ピル外来を通じてQOL(生活の質)の改善を指導します。
また、やむを得ず避妊に失敗してしまったと思われるときは、アフターピルという選択肢がありますので、迷わずご相談ください。
低用量ピル(OC)
OCとはOral Contraceptivesの略で、配合経口避妊薬という意味になります。人それぞれのタイプによって、さまざまな配合比率があります。
用法としては、1日1錠を決められた時間に飲むだけです。
ホルモンの働きで子宮内膜の増殖や排卵を抑制することによって、避妊だけではなく、重い月経痛の方や月経前緊張症(PMS)、おとなニキビや肌荒れなどにも効果が認められています。
そのため、低用量ピルを上手に活用することによって、女性のQOL(生活の質)を向上させていくことができるのです。
低用量ピルの効用
低用量ピルには、安全で確実な避妊という効果のほか、月経不順、月経痛、過多月経、貧血、月経前緊張症(PMS)など月経に関する諸症状が緩和されます。また子宮がんや卵巣がんの予防、子宮内膜症の予防と軽快、乳房の良性疾患の予防などの婦人病に関する予防効果、大人にきびや肌荒れなどのお肌のトラブルに関する予防効果などが認められています。
低用量ピルのリスク・副作用
低用量ピルには、下腹部痛、不正出血、胸のハリや痛み、頭痛、吐き気、眠気、血栓症などの副作用やリスクがあります。これらの副作用は、低用量ピルを飲み始めたころに出ることが多く、数か月で症状が治まる場合がほとんどです。
血栓症は、ピルを服用している女性1万人のうち3~9人の割合で起こるとされていますが、ピルを服用していない女性1万人のうち1~5人に起こるとされていることから、過度に心配する必要はありません。
服用を継続することで、体が慣れて症状が和らぐことがほとんどです。数か月、継続して服用しても症状が改善されない場合は、医師に相談の上、ピルの種類を変えることで改善される場合があります。
低用量ピルの費用
低用量ピル | 3,000円 |
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※自費の場合 / ※時間外・深夜・休日の場合は金額が異なります
月経移動
旅行や仕事、試験などといった大切なイベントの予定と生理が重なってしまうのは気がかりなものです。そんな時はピルによって月経の時期をずらすこともできます。 月経移動では、通常の周期より早めることも、遅らせることも可能です。ただし早める場合と遅らせる場合でピルを飲み始める時期が異なりますので、イベントと重なってしまいそうなことがわかったら、できるだけ早めに受診してください。
月経移動のリスク・副作用
月経移動ピルには、吐き気や嘔吐、むくみ、下腹部痛、眠気、気分の落ち込みやイライラ、頭痛、胸のハリ・痛みなどの副作用があります。また、ごくまれに血栓症を起こすリスクもあります。血栓症の初期症状でみられる呼吸困難やめまい、意識障害、下肢の痛み、むくみなどがあった場合、すぐに服用を中止して医療機関を受診してください。
肝臓障害、血栓症の既往といった疾患をお持ちの方、妊娠の可能性がある方、ヘビースモーカーの方は服用できません。
抗生剤のリファンビシン、抗真菌薬のグリセオフルビン、睡眠薬や鎮静薬、抗てんかん薬などとして使われているバルビツール酸系製剤、抗てんかん薬のヒダントイン系製剤、各種血糖値降下薬などの薬を服用されている方は、服用中の薬の効果が弱まることがあるため、注意が必要です。
月経移動の費用
月経移動 | 4,000円 |
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アフターピル
妊娠の可能性が高い期間中に、コンドームが破れるなどで避妊に失敗してしまうケースがあります。また望まない性行為などのケースもあります。そんなときはアフターピルという方法があります。
アフターピルは、緊急避妊薬といわれるホルモン薬を服用することによって、排卵を遅らせ妊娠の可能性を減らすものです。
性行為後72時間以内までであれば避妊効果はあるといわれますが、だんだんと避妊成功率は減っていきますので、できるだけ早めにに受診してください。
アフターピルの費用
緊急避妊薬(アフターピル) | 8,000円 |
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※時間外・深夜・休日の場合は金額が異なります